リード文
「疲れてるのに、なぜか食欲が止まらない」——そんな経験、ありませんか?
止まらないんですよね、疲れてる時の食欲って。ただ、これって意志の弱さじゃないんです。体の中で起きてる「低血糖」という反応が原因で。
疲労感と食欲が同時に襲ってくる理由は「低血糖」

「疲れてるのに、なぜか食欲が止まらない」——この矛盾した感覚、実は低血糖による体のSOSなんです。
こんにちは、セルフダイエット卒業コーチ®の富永康太です。私は日々、100件以上の食欲に関する相談を受けてるんですが、「疲れてるのに食べたくなる」という悩み、ほんとに多くて。
今日は、疲労感と食欲コントロールの関係を、脳科学とホルモンのメカニズムから解説します。この記事を読めば、疲れている時ほど食欲が暴走する理由と、その根本的な解決法が分かりますよ。
低血糖とは何か?
低血糖とは、血糖値が下がりすぎてしまっている状態のこと。血糖値は、体のエネルギー源のバロメーターで。血糖値が下がると、体は「エネルギーが足りない!」と判断し、強烈な食欲を引き起こします。
低血糖の症状は、以下のようなものがあります:
- 疲労感・だるさ
- イライラ・不安
- 甘いものが無性に食べたくなる
- 集中力の低下
- 手足の冷え
- 夜中に目が覚める
心当たり、ありませんか?多くの方が、これを「自分の意志が弱いせいだ」と思い込んでしまってるんです。
低血糖が起きる2つのパターン
低血糖には、2つのパターンがあります。
① 機能性低血糖(血糖値の乱高下)
これ、血糖値が急上昇→急降下することで起きる低血糖なんです。
例えば、朝食に菓子パンだけを食べたとします。すると、血糖値がガバッと急上昇。体は「血糖値が上がりすぎた!」と判断し、インスリンというホルモンを大量に分泌して、血糖値を急降下させます。
この急降下が、低血糖を引き起こし、疲労感と食欲を同時に襲わせるわけです。
② 下支え力の低下(血糖値を維持できない)
これは、血糖値を維持する力が弱くなっている状態。
人間の体には、食事を摂っていない時でも血糖値を下げないようにする仕組みがあります。これを糖新生といって、副腎という臓器が働くことで起こるんです。
ただ、副腎が疲れていたり、糖新生がうまく働かないと、血糖値がポンと下がってしまう。
この状態になると、食後2〜3時間後じゃなくて、昼食前や夕方、夜中など、食べていない時にも低血糖の症状が出てきます。
疲労感と食欲のメカニズム:ドーパミンの役割
低血糖が起きると、何が起こるのか。
血糖値が下がると、脳はエネルギー不足を感じます。すると、食欲を強めるホルモン「グレリン」が増加し、「食べろ!」という信号を送ります。
ここがミソで、脳が「エネルギー不足=不快な状態」を解消するために、快楽物質であるドーパミンを求めるんです。手っ取り早くドーパミンを得られるのが、甘いものや脂っこいもの。
同時に、低血糖に対抗するために、コルチゾール(ストレスホルモンって呼ばれるやつです)も分泌されます。コルチゾールは、血糖値を上げるために働くんですが、同時に疲労感やイライラを引き起こす。
つまり、疲労感と食欲は、低血糖というひとつの原因から同時に生まれており、脳がドーパミンを求めて「食べろ!」と命令しているわけです。
低血糖を引き起こす「ダイエットの落とし穴」

じゃあ、なぜ低血糖が起きるのか。実は、多くの人が良かれと思ってやってるダイエット習慣が、低血糖を引き起こしてるんです。
これらの落とし穴にハマってしまう背景には、「完璧にやらなきゃ」「ルール通りにやらなきゃ」という思考パターンがあることが多いんですよね。
落とし穴① 朝食を抜く:完璧主義の罠
「朝は食欲がないから」「忙しいから」と、朝食を抜いてませんか?
朝食を抜くと、昼食までの時間が長くなり、血糖値が下がります。すると、昼食時に血糖値が急上昇し、その反動で午後に低血糖が起きやすくなる。
さらに、朝食を抜くことで、交感神経(体を活性化させる神経)の働きが弱くなり、1日中だるさが続くこともあります。
面白いのが、朝食を抜いてしまう方の中には、「朝食を食べると太る」「朝は食べない方が痩せる」という思い込みを持ってる方がめちゃくちゃ多いんです。これ、一種の「ダイエットルール」への執着なんですよね。
落とし穴② 糖質制限:脳のドーパミン不足が引き起こす悪循環
「糖質は太る」と信じて、糖質を極端に減らしてませんか?
糖質は、人間の体の主なエネルギー源。特に、脳は糖質からしかエネルギーを得られないんです。糖質を摂らないと、血糖値が上がらず、脳がエネルギー不足を感じ続けます。
すると、脳は「エネルギーが足りない!」という不快感を解消するために、ドーパミンを求めます。そして、手っ取り早くドーパミンを得られる甘いものや脂っこいものへの欲求が爆発するんです。
これ、意志が弱いんじゃなくて、脳の生存本能として当然の反応なんですよ。
さらに、糖質制限をしていると、糖質を処理する能力も低下します。すると、少しの糖質で血糖値が急上昇しやすくなり、機能性低血糖を引き起こします。
糖質制限にハマる背景には、「糖質=悪」という二極思考や、「完璧に制限できないとダメ」という完璧主義があることが多いんです。
落とし穴③ カロリー制限のしすぎ:自己否定の表れ
「1日1200kcal以下にしないと痩せない」と思ってませんか?
カロリーは、体のガソリン。ガソリンが足りなければ、体は「もっとカロリーを摂れ!」と食欲を強めます。
体重×22×1.3以下のカロリーしか摂っていない場合、カロリー不足の可能性が高いです。これが、疲労感と食欲の両方を引き起こしてる原因かもしれません。
極端なカロリー制限をしてしまう背景には、「今の自分はダメだから、罰として食べない」という自己否定があることが多いんですよね。
落とし穴④ 栄養不足(特に鉄分不足)
カロリーが足りていても、特定の栄養素が不足していると、低血糖が起こりやすくなります。
特に、鉄分。これ、多いです。鉄分は、糖質や脂質をエネルギーに変換する時に必要な栄養素なんです。鉄分が不足すると、いくらカロリーを摂っても、それを使える形に変換できず、エネルギー不足と同じ状態になります。
特に女性は、生理による出血で鉄分が失われやすいので、注意してほしいんです。
疲労感と食欲をコントロールする9つの対策

低血糖による疲労感と食欲を、どうやってコントロールすればいいのか。具体的な対策を9つ紹介します。
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対策① 朝食を必ず食べる:脳にエネルギーを届ける
朝食を食べることで、血糖値を適度に上げ、1日の食欲とメンタルを安定させます。
朝食を食べると、脳にエネルギーが届き、ドーパミンが適切に分泌されるため、1日を通して「何か食べたい」というそわそわ感が減るんです。
朝食では、以下のポイントを意識してみてください:
- 糖質(ご飯・パン)を適量食べる:血糖値を上げ、脳にエネルギーを届けるため
- タンパク質(卵・納豆・魚)を一緒に食べる:血糖値の急上昇を防ぐため
- 野菜(食物繊維)も一緒に食べる:血糖値の上昇を緩やかにするため
例えば、ご飯+納豆+味噌汁、パン+卵+サラダとか、おすすめです。
対策② 1食の糖質量は50〜70g:脳の安心感を保つ
糖質を摂りすぎると、機能性低血糖が起きます。逆に、摂らなさすぎると、血糖値が上がらず、脳がエネルギー不足を感じる。
1食の糖質量は、50〜70gがカギになります。
- ご飯なら、茶碗1杯(150g)=糖質約55g
- パンなら、6枚切り1〜2枚=糖質約40〜80g
- 麺類なら、1人前=糖質約50〜70g
この量を、朝・昼・夜の3回に分けて食べる。これだけで全然変わります。
これにより、脳が「エネルギーが常に供給されている」という安心感を持ち、ドーパミンを求めて暴走することがなくなります。
対策③ 食べ順は自分に合ったものを見つける
血糖値の急上昇を防ぐために、食べ順を工夫することも一つの方法です。
ただ、万人共通の最適な食べ順はありません。体質や消化能力、その日の体調によって、最適な食べ順は変わるんです。
食後の低血糖が起こらなくなるか、体調が良くなるかを確認しながら、自分に合った食べ方を見つけてみてください。
「こうしなきゃいけない」というルールに縛られず、自分の体の声を聞くこと。本当にそう。
対策④ 適度な運動をする:ドーパミンを健全に得る
運動は、インスリン抵抗性を改善し、血糖値を安定させます。
さらに、運動は食べ物以外でドーパミンを得られる健全な方法なんです。運動後は、達成感とともにドーパミンが分泌され、食欲が自然と落ち着きます。
特におすすめなのは、食後15分のウォーキング。食後に軽く歩くことで、血糖値の急上昇を防ぎ、低血糖を予防できます。
対策⑤ 7〜8時間の睡眠を確保する:自己肯定感を保つ
睡眠不足は、食欲を強めるホルモン「グレリン」を増やし、食欲を抑えるホルモン「レプチン」を減らします。
睡眠不足だと、特に甘いものや高カロリーなものを欲しやすくなります。これ、脳が疲れてるため、手っ取り早くドーパミンを得ようとするからなんです。
さらに、睡眠不足は自己コントロール能力を低下させ、「また食べてしまった」という自己否定を引き起こしやすくなります。
7〜8時間の睡眠を確保し、就寝時間と起床時間を一定にしてみてほしいんです。
対策⑥ ストレスを減らす:ダイエット自体がストレス源かも
ストレスは、コルチゾールというホルモンを分泌させ、血糖値を乱します。
最大のストレス源は、実はダイエットそのものかもしれません。極端な食事制限や、「これを食べてはいけない」というルール、そして自分を責める思考——これらがストレスとなり、低血糖を引き起こしてる可能性があるんです。
「完璧にやらなきゃ」という思考を手放し、自分に優しくすること。結果的に、これが食欲を安定させることにつながります。
対策⑦ 低血糖症状が出た時の対処法:自分を責めない
低血糖の症状(だるさ、イライラ、甘いものが食べたい)が出た時は、以下の対処法を試してみてください:
- ラムネ(ブドウ糖)を10粒食べる:血糖値をすぐに上げます
- はちみつを舐める:血糖値を緩やかに、長時間上げます
- おにぎり(80〜120g)を食べる:血糖値を上げ、満足感も得られます
低血糖症状が出た時は、「我慢しよう」とするんじゃなくて、適切に対処する。これが大事です。
そして、「また食べてしまった」と自分を責めないでください。これは、体が必要としてる正当なサインなんです。
対策⑧ 鉄分を補給する:エネルギー変換をスムーズに
鉄分が不足している場合、鉄分のサプリメントや、鉄分が豊富な食材を摂ることが効果的です。
鉄分が豊富な食材:
- 赤身の肉(牛肉、豚肉)
- レバー
- 卵
- 大豆製品(納豆、豆腐)
- ほうれん草、小松菜
ただ、鉄分のサプリメントは、摂りすぎると体に負担がかかることもあります。まずは食事から摂ることを心がけてみてください。
対策⑨ 体重や体脂肪率を気にしすぎない:自己肯定感を育てる
体重が軽すぎたり、体脂肪率が低すぎると、体は食欲を強めます。
これ、体にとって予備のエネルギー源(脂肪)が足りない状態だからなんです。
目安として、BMI18.5以上、体脂肪率20%以上を維持すること。これが、食欲を安定させるためには重要です。
「痩せなきゃ」という思考が、実は食欲を暴走させてることもあるんです。自分の体を信頼し、適切な体重を維持すること。結果的に、これが食欲を整えることにつながります。
疲労感と食欲の裏にある「心の問題」にも目を向けよう

ここまで、低血糖という体のメカニズムについて解説してきました。ただ、疲労感と食欲の裏には、心の問題も隠れてることがあるんです。
不安や孤独を食べ物で埋めていませんか?
「疲れている」「だるい」という感覚の裏に、実は不安や孤独、満たされない気持ちがあることがあります。
これ、感情的食欲って呼ばれるものです。
私たちは、不快な感情(ストレス、孤独、不安、退屈)を、ドーパミン(快楽物質)でごまかすために食べることがあるんです。食べると、一時的にドーパミンが分泌され、不快な感情が麻痺します。
ただ、これ、一時的な麻酔に過ぎません。食べ終わると、感情は再び戻ってきます。そして、罪悪感が加わり、さらに苦しくなります。
「私はなぜいつも食べてしまうんだろう」——その疑問の答えは、「お腹が空いてるから」じゃなくて、「心が満たされていないから」かもしれません。
愛着スタイルと食欲の関係
食欲と心の関係を理解する上で、愛着理論という心理学の概念が役立ちます。
愛着スタイルとは、幼少期の養育環境が、大人になってからの人間関係や感情のコントロールに影響を与えるというもの。
愛着スタイルは、大きく4つに分類されます:
- 安定型:自分も他者も信頼できる → 自然な食欲コントロール
- 不安型:自分は信頼できないが、他者は信頼できる → 寂しさを食べ物で埋める
- 回避型:自分は信頼できるが、他者は信頼できない → 食事を作業化、極端な制限
- 恐れ回避型:自分も他者も信頼できない → 過食と拒食の繰り返し
もし、「寂しい時に食べたくなる」「一人でいる時に過食してしまう」という場合、不安型の愛着スタイルが影響してるかもしれません。
また、「完璧にダイエットしなきゃ」と極端な制限をしてしまう場合、回避型の影響があるかもしれないんです。
自己否定の悪循環から抜け出す
多くの人が、「食べてしまった。また失敗した。私はダメだ」という自己否定のループに陥ってます。
ただ、このループ、さらなる過食を引き起こします。
自己否定 → 自己嫌悪 → ストレス増加 → また食べる → 自己否定…
このループから抜け出すには、**セルフコンパッション(自己受容)**がカギになります。
「食べてしまった」じゃなくて、「今日は、体が何かを求めてたんだな」と、自分に優し
よくある質問
Q. 食欲をコントロールするのに意志力は必要ですか?
A. 意志力に頼るダイエットは長続きしません。食欲は脳・ホルモン・心理状態によって制御されており、「仕組み」を理解して環境や習慣を整えることで、意志力に頼らず自然にコントロールできるようになります。
Q. ドーパミンと食欲にはどんな関係がありますか?
A. ドーパミンは「快感」を司る神経伝達物質です。ストレスや不安を感じると脳がドーパミンを求め、食べることで一時的な快感を得ようとします。これが「やめたいのに食べてしまう」メカニズムの正体です。
Q. 食欲コントロールダイエットは普通のダイエットと何が違いますか?
A. 一般的なダイエットはカロリー制限や運動量の増加に焦点を当てますが、食欲コントロールダイエットは食欲の根本原因(心理・脳・ホルモン)にアプローチします。「食べたい気持ち」そのものを安定させるため、無理な我慢が不要になります。
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